2015年9月13日
【院長ブログ】口腔常在菌の全身に対する悪影響
虫歯や歯周病の原因菌の口の中の細菌が、糖尿病、心臓疾患、早産、生活習慣病に深く関連しているという報告も多数なされています。つまり歯の病気というと、口の中だけの問題と捉えられがちですが、本来は体の全身の状態と密接に関連しています。
例えば、よく親知らずが腫れてきたり、歯が化膿して痛みが出ている人に「最近、体調はどうですか?」「きちんと眠れていますか?」と質問してみると、「実は風邪をひいています。」「仕事が忙しくてほとんど眠れていません」という言葉が返ってきます。虫歯や歯周病は細菌感染症です。細菌と体は常に戦っています。抵抗力が強い時には、細菌からの攻撃を防ぎ続けていますが、睡眠不足だったり、風邪をひいたりして、抵抗力が下がると一気に細菌の勢力が強くなり、体が負けてしまいます。親知らずの周りや歯周病や虫歯の歯の周りには凶悪な細菌が沢山いますから、それがここぞとばかりに攻めてくるため、腫れたり痛くなったりしてしまうのです。
また、口の中から、管を通して触れるところは全て体の外側です。ですから、口の中、胃の中、腸の中には細菌が沢山存在します。ただし、血管の中や肝臓や心臓の中は体の内部であり本来細菌が一匹も存在してはいけない場所なのです。それが歯周病菌を放置したままにしておくと、歯茎の中の血管から歯周病菌が侵入し、体の内部に侵入してしまうことがわかっています。バージャー病という足の指先が壊死してしまう病気の血管のなかにも歯周病菌が沢山いたそうです。口は体の入り口です。お口の中の管理がしっかりしていないと、さまざまな病気を発症してしまいます。歯のためだけではなく、体全身の健康のためにも、お口の中の細菌のコントロールは大切なのです。
2015年9月 5日
【院長ブログ】大田区・上池台の歯医者が教える健康・疲れない体作り[1]
56歳の私事ですが「40代 慢性下痢・腰痛・高血圧・1年に風邪を2回ひく・高コルステロール血症・・・」⇒「50代 快便・快調・風邪知らず・健康診断で褒められる」と、50代の方が元気です。
皆さんもご存知でしょうが、取り組んだことは、「腸内善玉細菌の増殖」「インナーマッスルの強化」です。
いたって方法は簡単ですが、コツがあります。
インナーマッスルの強化」法のコツは、「丹田呼吸法」と「片足立ち」です。
(これは通勤形態が違うと皆様の参考にならないかもしれませんが、一応お伝えします。)
往復約3000歩中の通勤時に、階段を使うのと大股・早歩きをしましたが、筋力強化にはなりません。
毎日の診療で疲れ切り、運動時間の取れない私は、通勤時間に行える他の方法を探しました。
最初は、重りをつけたり、スクワットをしましたが、膝に負担が来て長続きしませんでした。
そこで気づいたのが、膝に負担のこないで疲れない「丹田呼吸法」と「片足立ち」の応用でした。
今は、 電車内で「丹田呼吸法」約200回、電車待ち時間に「片足立ち」と「スクワット=曲げたら動かさない」を約10分です。
これはかなり効きます。基礎体温が上がり体が軽く感じています。
まだまだ運動量は不足していますので、何か良い工夫はないか探しています。
診療時間=運動時間をいろいろ試みましたが、今のところうまい方法はありません。
「腸内善玉細菌の増殖」の効果が出るのにもコツが要りました。
このコツも重要です。
次回から、このコツに関しまして、「初級編・中級編・上級編」に分けて内容をお知らせします。
2015年8月31日
【院長ブログ】歯を長持ちさせる被せ物
歯を長持ちさせるためには、どんな被せ物がいいのでしょうか?
その歯の被せ物を考える場合、被せ物を二つに分けて考えなくてはなりません。
先ずは、直接歯に被さるコーピングと呼ばれる部分、あとはその上を盛り足すプラスチック、セラミック、ハイブリッドセラミックなどの白い部分です。
ジルコニアオールセラミックスクラウン
今までは、コーピングの部分は金属が主流でしたが、歯茎に黒い影ができる、歯肉が下がると黒い線が見えてしまう、セラミックの色が若干グレーがかってしまう等の問題点があることから、近年では、金属のかわりに白いアルミナやジルコニアが使われるようになってきました。特に昨年日本で認可のおりたジルコニアは強度に優れ、その見た目の美しさから金属に変わる存在となりつつあります。
| メタルセラミックスクラウン |
| | メタルセラミックスというのは、金属の上にセラミックを盛り足していくものですが、オールセラミックスとはアルミナやジルコニアなどのセラミックスの上に、セラミックスを盛り足していくものを言います。 | | オールセラミックスの良い点は、色が自由に再現できる、歯茎に影を落とさない、光を通過させる、歯茎が下がっても黒いラインが見えないなどです。色にこだわりがある方にはお薦めです。 |
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オールセラミックスの欠点は、費用が高いだけです。歯を長持ちさせるためには、コーピング部分を適合の良いオールセラミックスか貴金属にすべきです。 |
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セラミックスインレー
白い材料にも、プラスチック、ハイブリッドセラミック、セラミックなどがあり、前者ほど、時間が経つと色が変化してしまう恐れがあります。ハイブリッドは、光沢感、透明感に欠け、やはり白い材料の王様はセラミックであり、ちゃんとしたかみ合わせのもとに使っていけば、自分の歯よりも汚れが付き辛くなり、色も永久的に変化しません。歯を長持ちさせるためには、白い部分が長持ちする事が大きな要因です。長持ちすればするほど変える必要がなく、歯の治療回数が減りそれだけ歯のダメージが減ります。
2015年8月28日
【院長ブログ】歯を長持ちさせる治療
恩師の工藤先生は、「50になるまでは本を書くな!!」と50歳前に自分の考えを表すことを諌めました。未熟な者が意見を公にすることの弊害を戒めましたが、私も57になりましたので、そろそろ自分の経験に照らした意見を述べていきます。
さて、今回は、歯を長持ちさせる治療に関して書かせていただきます。
当分の間、「見た目を綺麗にする。」 「よく噛めるようにする。」 「痛みを止める。」治療はあまり難しいものではありません。早く見た目を綺麗にするには、歯を抜いたり、神経をとったりして、歯を細く削り、型を取って、被せれば良いわけですから、急げば2回で終わります。ただそれと、歯を長持ちさせているかという問題は別です。
よく噛めるようにするのも、入れ歯や被せ物を作ればよいのですから、それほど難しい問題ではありません。ただ、これも歯を長持ちさせているかという問題とは別です。
痛みをとめるのにも、鎮痛剤を飲んでもらったり、神経をとってしまえば解決するのですが、歯を長持ちさせているかどうかとは別です。神経を残した方が歯は長持ちします。
見た目が綺麗でも、よく噛める被せものを入れても、そのことで歯茎の健康を損ねていたり、細菌が感染しやすい環境だったりすると歯はまた駄目になってしまいます。つまり、見た目が良い、よく噛める治療とお口の中の健康を長く保つ治療とは全く別なのです。骨や歯茎の健康を守り、歯の健康を守った上での、見た目が良く、痛くなく、よく噛める治療ではないと、かえって歯を早期に喪失してしまう可能性が高くなってしまいます。つまり被せ物だけではなく基礎治療も良くなければ歯は長持ちしません。
歯茎の健康や被せ物と歯との適合状態などは患者様自身では、あまり認識しづらいのですが、そこを精密にやるのが歯科医師の使命です。接着剤もいいものが長持ちします。
どうしても「早い!安い!痛くない!」という治療が望まれがちですが、本当にしっかりとした治療・長持ちがする治療というのは「ある程度時間がかかり、ある程度費用がかかり、ある程度痛みを伴うもの」なのです。もちろん可及的に「早く、安価で、無痛」にする努力も怠ってはいけません。
歯茎が腫れていても、根の先に細菌が侵入していても、歯と被せものがあまり合っていなくても、よく噛めて、見た目が良くて、痛くなければ、自分自身ではあまり気づきません。歯を消耗品とし考えるのならそれでも大丈夫なのですが、できるだけ自分の歯を長く使っていきたいと考えるなら悪くなる前に改善しなくてはなりません。
早く、安く、痛くなく治療した歯が、結果的に早期に抜かなければならなくなってしまったというのは、非常にもったいない話です。出来るだけ良い材料でじっくり治す方が長持ちします。
2015年8月25日
【院長ブログ】再開します。
私的事情により5年以上のブランクがありました。
8月28日で解決しますので、以前同様に時間が取れます。
それでブログも再開することにしました。
健康長寿を目指す時代に、歯の健康に留まらず全身・心の健康に関しても情報発信していくつもりです。
宜しくお願い致します。