大田区 上池台 歯科 歯医者 森嶋歯科医院

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東京都大田区森嶋歯科のブログ

院長ブログの記事一覧

2007年11月26日
歯根尖切除術

私の学位は、根尖切除術 (および人工骨材)20年前に授与されました。

根尖切除術とは、根尖病巣を外科的に外から除去する手術のことです。

 

根の先が化膿した場合、通常は根管内を薬剤で消毒することにより化膿を治療します。しかし、治癒しない場合や根管治療が困難な場合に根尖切除術を行います。歯によっては根尖切除術が困難な場合がありますし、根尖病巣が再発する場合もありますので、根尖病巣を起こさないことが重要です。

 

歯を積極的に残すには、根尖切除術を含んだ高度な治療技術が必要です。私にとって歯を抜いてインプラント治療をするほうが簡単ですが、やはり患者様が一生涯自分の歯で噛んで老いを感じなくて元気に生活するために、治癒が困難でも歯を残すべきだと思います

2007年11月25日
インプラントの安全性

  インプラントに関して不安をお持ちの患者様がいらっしゃいます。インプラント製品に関しての安全性は確立しています。手術に関しては熟練した技術で、安全な場所に、感染を予防して行えば問題はありません。

 

例えで言えば、インプラントは車と同じです。どのメーカーの車も、構造上安全です。運転手が車間を守って、法定速度内を、交通法規遵守で、マーナーよく走れば事故を起こしません。

そして熟練したドライバーは、事故を事前に回避しますし、悪条件でもプロほど上手に運転します。

そしてプロほど自分の腕を過信せず謙虚です。常に注意深く慎重ですが、自信があるので動作はすばやく的確です。自分は上手いと自信過剰ですと注意力が散漫になり危険ですし、虚栄心が強いタイプは無理して事故を起こしがちです。

 

一言で言えば、インプラントの安全性は、インプラントの種類に関係なく、熟練した技術と冷静な診断に基づいた判断力をもつ歯科医師に左右されます。

2007年11月24日
動物実験

私が最初に抜いた歯は、人ではなく犬でした。インプラントなどの口腔外科の実技は動物実験で修練したものです。患者様の体で修練したものではありません。

 

大学院は4年間で卒業しましたが、前半の2年間は、ひたすら動物実験に専念しなければならず大学病院の診療にたずさわれませんでした。後輩が手術に参加するのをうらやましく思ったものです。その当時、講師でした松本教授(故人)が「森嶋君、焦るな。患者さんを診療したら解かるから」と、いっしょに動物実験をしながら励ましてくださいました。

その私が、手術後の患者様の点滴をはじめてする時、あまりにも簡単に針が血管を捕らえたことに驚きました。犬の場合、血管が見えませんし人に比べて弾力があるため血管に針が入りづらいのです。歯を抜く場合も、犬に比べたら人の抜歯は簡単なことです。結局私は、4年間の過酷な動物実験で、人の臨床で得られる以上の高度な外科技術を習得していました。森嶋歯科医院では、その技術が生かされています。

 

口腔外科学会で動物愛護団体の方から激しい調子で動物実験を非難されたことがあります。その時は、実験の必要性だけを説明させていただきました。今は、ほとんどの歯科医師が卒業後患者様の体で練習することに比べて、買主に捨てられた屠殺寸前の犬達で練習して、その後その練習成果を臨床に応用してきたことを恥ずかしいことだと思いません。

2007年11月22日
マウスピース(オクルーザル スプリント)

 森嶋歯科医院では、原則的に歯軋り防止や顎関節症の治療でマウスピース(オクルーザル スプリント)を用いません。重度の顎関節痛がある場合と患者様が咬合調整をすることに不安がある場合の便宜処置として使用しています。

 

15年前までは、顎関節症の病態を完全に理解していませんので、マウスピースを使用することにより臨床診断して治療方針を決めていました。診断に時間と費用がかかるわりには、予測した効果が出ませんでした。

また、マウスピースを夜間使用した場合、熟睡できないこととくいしばりが強化・習慣化する欠点があります。マウスピースの長期使用には無理があると思います。

 

これらのことから私の場合、噛み合わせの安定化を図ることにより歯軋り防止や顎関節症の治療をするほうがマウスピースを使用するよりも効果的だとの臨床経験から考えています。

2007年11月21日
根管治療

 私の専門は口腔外科で、博士号を歯根尖切除術の研究でとりました。その関連で専門外の根管治療の方法も動物実験で研究していました。なぜならば研究中、一番苦慮したのは切除した根尖部が感染状態(根尖病巣)になることだったからです。完全に根管内を充填したのにかかわらず根尖部が感染状態になることが、切片標本を顕微鏡で見て確認されたときは、本当に驚きました。

歯学部で教育された根管充填では、顕微鏡下で見ると感染状態になってしまうことがわかりましたが、どうしたら感染を予防できるかわかりませんでした。完全滅菌した手術室なら可能でしょうが、動物実験室は一般診療所並みの滅菌状態ですので完全滅菌は困難でした。当初はラバーダムをしていないからだと思いましたが、ラバーダムの有無は関係ありませんでした。

 

 その後、歯根尖切除術の研究をしながら根管治療の研究も行い、やっと対策方法を考え出しました。何度も試行錯誤して苦労して発見した対策方法が、今の根管治療に生かされて患者様の診療の役に立っています。買主に捨てられて屠殺される予定の犬達で実験させていただきましたが、今その技術が生かされていることで犬達の魂も救わえると思います。
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