2008年9月14日
局所麻酔と授乳
おはようございます、Dr.森嶋です。
授乳婦の方から、歯科用麻酔剤の安全性に関する問い合わせがありましたので、局所麻酔と授乳に関して書かせていただきます。
歯科用局所麻酔剤の使用説明書によりますと、授乳婦への使用に関しての注意事項の記載がありません。私が知っている限りでも授乳婦に関しては、通常どおりの使用で問題はありませんでした。
歯科用局所麻酔材には、アナフラキシーショックなどの副作用はありますが、授乳婦と他の患者様を区別する必票はありません。安全に使用できると考えています。
2008年9月 6日
ドライソケット
こんにちは、Dr.森嶋です。
今回は、抜歯後の治癒不全であるドライソケットに関して書かせていただきます。
ドライソケットとは、抜歯窩が細菌感染して骨が露出して痛みを伴いなかなか治癒しない状態をいいます。主に低血圧、貧血である方の下顎の大臼歯の抜歯後にみられます。
治療法としましてはいろいろありますが、抗生剤と消炎剤を含んだガーゼを抜歯窩に挿入して、傷口を保護して自然治癒するのを待つ方法が一番よいと考えています。
2008年8月31日
くいしばり対策(行動療法)
おはようございます、Dr.森嶋です。
今回は、私も悩まされました「くいしばる」悪習癖に関して書かせていただきます。
ストレス社会下では、奥歯で無意識に「くいしばる」悪習癖が起こりやすくなります。
私も格闘技の影響で、緊張状態になりますと無意識にぎゅっと奥歯で噛み合せる癖がありました。顎の関節にも負担がかかりますので、何とかして解除する方法を考えました。
行動科学的に、人は意識的に「行為」を繰り返すことで無意識に「行為」してしまう行動特性があります。そのことを利用して、時計を見る時に意識的にくいしばりをチェックして、「これはいけないことだ」と自己暗示をかけました。最初は意識的に行っていましたが、その後は時計を見るたびに無意識にチェックし始めたことを確認しました。そしていつの間にか「くいしばる」習慣がなくなっていました。
「くいしばり」で御悩みの方は、一度試してみてください。
2008年8月24日
血管腫の冷凍療法
こんにちは、Dr.森嶋です。
今回は、私の学位論文(症例報告)である血管腫の冷凍療法に関して書かせていただきます。
血管腫とは血管の良性腫瘍で、悪性腫瘍のように転移したりはしません。しかし、血管の塊ですので除去する場合、止血しずらいことを考慮しなければなりません。
血管腫の冷凍療法は、液体チッ素で血管腫を冷凍して生体の異物除去作用により壊死した血管腫が自然に脱落する治療法です。口腔内では血管腫を直視しながら出血の心配なしに安全に除去できます。
2008年8月16日
インプラントの術式
おはようございます、Dr.森嶋です。
今回は、インプラントの術式に関しまして書かせていただきます。
森嶋歯科医院では、完全埋入術式といわれる2回法術式をもちいて1次手術終了後に歯肉縁下にヒィクスチャーが埋入する方法を原則的に用いています。
患者様の手術後の痛みを考慮しますとアバットメント装着のための2次手術の必要がない1回法術式がありますが、インプラントの予後の確実性を考えて術後感染の危険が少ない2回方術式を原則的に採用しています。
それぞれの術式に長所と短所がありますが、簡単で医療者が楽だからということは長所にならないと思います。あくまでも患者様の安全とインプラントの予後を優先すべきです。
口腔外科の専門医として数々の手術を経験しましたので、インプラント手術は非常に簡単で安全と言えます。手術時間が45分を超えることはまずありません。15年前に比べて熟練した今は、半分以下の時間で手術を終えています。今回導入する新しいシステムは、使用器具が簡便化しましたので手術時間は今以上に短くなります。患者様にとって手術時間が短いほうが楽ですのでよかったと思います。