2016年3月 8日
歯の神経は出来るだけ残しましょう‼
35年前に恩師が「歯の神経を抜くと30年経たない前に破折が起きて抜歯になる」と教えてくださいました。その当時は、統計的に本当かどうかわかりませんでした。しかし恩師の教えを守ってこの33年間「 (神経を) 抜かず」の治療をしてきました。ところが10代の時に神経を取った私の歯が50代前に6本折れてしまい愕然としました。つまり恩師の言ったことをわが身で証明したのです。神経をとってしまった歯は、枯れ木のようになってしまい、将来的な歯の破折、再感染の危険性が高くなり将来的な抜歯の確率も高くなる事が実証されました。
なるべく神経を取らないような、虫歯予防を行いましょう!神経を安易にとると将来抜歯になり、入れ歯になる確率が高くなります。不健康長寿の確率が高くなるのです。
2016年2月26日
年齢別・子供の歯の注意点
子供は年齢によって歯の注意点が違います。
(1)3歳以下
実際のところ、3歳以下では歯を削るような歯科治療は難しいです。大人でも恐い歯科治療を3歳以下の子供が納得してできる訳がありません。
つまり、3歳以下では、むし歯にならないような食生活、生活環境、歯磨きの正しい知識を身につけ、歯医者さんと協力して実践していくことが大切です。森嶋歯科医院では、3歳以下のお子様を押さえつけながらする治療はいたしません。子供様の心の傷の方が、虫歯より将来に悪影響(歯科恐怖症による受診困難)を及ぼします。
この時期は、予防が大切です!
(2)4~5歳
この時期は、治療が出来る子と出来ない子に別れます。
でも、やはり大人でも恐い歯科治療なので、子供に強要するのはどうかと・・・。
むし歯になりやすい場所は、上の前歯と、奥歯と奥歯の間のところです。ここを注意して頑張って磨きましょう!この時期に大切なのも虫歯予防です!フッ素、シーラント、歯磨き、食生活、生活環境の改善等むし歯予防を頑張りましょう!
ただ、どうしても出来てしまった虫歯には、様々な趣向を凝らしながら、痛くしないよう細心の注意を払って治療をしております。
(子供の治療は得意なのですが、どうしても治療をさせてもらえなかったお子さんが過去一人だけいらっしゃいました・・・。)
(2) 6~8歳
前歯の永久歯8本と第一大臼歯4本が生えてきます。
生えたての永久歯は幼弱永久歯と言って、物凄くむし歯になりやすい状態です。
永久歯が本当の硬さになるまでには6~8年ぐらい掛かると言われています。
生えたばかりの永久歯は乳歯と同様いたわってあげましょう!ここでも大切なのは予防です。
フッ素、シーラント、歯磨き、食生活、生活環境の改善等むし歯予防を頑張りましょう!
側方歯群と呼ばれる横の乳犬歯、第一乳臼歯、第二乳臼歯、の生え変わりは、まだまだ先です。虫歯予防を引き続き頑張りましょう!
(3)9~12歳
側方歯群が生え変わり、第二大臼歯も生えてきます。
この時期の生え変わり方次第で、矯正治療の必要性、難易度が決まってくることもあります。
歯科医院で歯医者さんにチェックしてもらいましょう。
以上です。
すべて永久歯に生え変わっても、10代のうちは歯は弱いままです。中学生・高校生になっても引き続き予防を頑張りましょう!
2016年2月15日
口腔内細菌の話
口腔内の細菌のタイプにより虫歯になりやすかったり、歯周病になりやすかったりします。100人中40人は虫歯タイプで、残りの60人は歯周病タイプだと言われています。
虫歯タイプの人は、小さいころから虫歯が多く、大人になると神経がない歯が多くなり、ほとんど被せ物になっていたりするのですが、骨の吸収はあまり認められません。逆に、歯周病タイプの人は、あまり虫歯になった経験はなく、若いころは歯医者さんへ行った経験も少ないのですが、40代になったころから骨の吸収が顕著になり、歯茎が下がり、歯が動くようになり、グラグラになって抜かなければいけなくなってしまいます。
虫歯が若いころからないから安心できません。歯周病タイプの可能性がありますから、虫歯がなくても定期検診をすることが重要です。
2016年2月 6日
マウスピースのお話
森嶋歯科医院では、噛む力のコントロールの一環として寝ている間にマウスピース(スプリント)を装着することを推奨しています。特に重度の顎関節痛がある場合と患者様が咬合調整をすることに不安がある場合は、マウスピースを使うことが前提になります。25年前までは、顎関節症の病態を完全に理解していませんので、マウスピースを使用することにより臨床診断して治療方針も決めていました。 (嘔吐反射が強い患者様でも、小型化して使用して頂いています。)
食事のときに歯にかかる力は、1kg未満とも言われていますが、無意識の食いしばり、歯軋りは体重の2倍とも言われています。奥歯ほど、その力を直接受けやすいため、その力が奥歯を失う原因ともなっています。
起きている時の食いしばりは、行動・認知療法によって防げば良いのですが、寝ているときの歯軋り・食いしばりは中々コントロールできません。
寝ている間の歯軋り・食いしばりは、マウスピースを装着することによりコントロールします。
2016年1月28日
口臭予防
あなたは自分の口のなかに自信がありますか?という質問をすると、
日本人の60%が自信がないと答えるそうです。
その内訳の40%が口臭があるかもしれないからということです。
もう一つ面白いアンケートがあります。
自分の口臭が気になるかという質問で、はいと答えたのは18%しかいませんが、
他人の口臭が気になるかという質問には40%の人がはいと答えています。
つまり、自分の口臭に1番気づかないのは本人だということです。
口臭の原因は、
(1)口のなかにいる細菌が産生する硫化水素やメタンガス
(2)胃からの悪臭
(3)肺からの悪臭
です。
(1)は、適切な口腔の治療をすれば治ります。
(2)は、まめに補水することをお勧めします。また、胃酸が強くなるコーヒーや炭酸系の飲み物を控えることです。
(3)は、喫煙が原因ですので、禁煙すればなおります。