大田区 上池台 歯科 歯医者 森嶋歯科医院

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東京都大田区森嶋歯科のブログ

院長ブログの記事一覧

2016年5月10日
再治療も5回が限度だといわれています。

私がなるべく削らない治療を目指すのは、削ってしまった歯が、もとの完全な歯に比べると弱くなってしまうからです。再治療も5回が限度だといわれています。

歯医者さんのやっていることの多くは、感染して腐ってしまった歯を取り除き、 残った健全な歯を利用して、再建していくことです。ですから、健康な部分がほとんどなかったり、感染を取り除けないような状態になってしまうと歯医者さんもお手上げです。 もし治療ができたとしても、すぐに駄目になってしまう可能性大です。抜歯の後も、その歯の隣の歯を削ってブリッジ→ブリッジの力の負担がかかる方の歯が駄目になり抜歯→残っている歯に金具をひっかけて部分入れ歯→部分入れ歯がかかっている歯がグラグラしてきて抜歯→入れ歯を支えている歯からどんどん抜けていき最後は総入れ歯ということになってしまいます。インプラントはそれを防ぐ治療法ですが、高価な事と骨の具合では治療が出来ないこともあります。

削って詰める治療の繰り返しでは、やはりいつかは噛めなくなります。なるべく治療をしていない健全な歯を、予防していき、再治療の悪い流れを断ち切って行くことが大切なのです。

2016年4月30日
治療前の説明の重要性


私が診療に臨んで常に意識していることは「無駄な歯の消耗を減らし、良く噛めて健康な人生を送る手助け」になろうということです。残念ながら、歯は消耗品です(人間の肉体の一部ですから当たり前ですが)。ですから、消耗するスピードに出来る限りブレーキをかける治療をします。

この考え方を、出来るだけ治療前に患者様にメッセージとして伝えます。患者様と一緒にその目標に向けて努力していきます。

その様な目標設定の一致がないのに診療が開始され、いろいろ上手く治療が進行しないと誤解が生じやすいものです。インターネットや本などで患者様から歯科医療に対する不満を目にすることがあります。それを読んでいくと、ほとんどが 1.歯科医師側の説明不足や怠慢 2.患者側の誤解の2つに分けられます。前者は医師側の努力でしかどうしようもならないのですが、後者の方は、良く話して誤解を解けばほとんどが納得してもらえるものではないかと思えるものばかりです。

私は先生に「何かあった後の説明は言い訳に聞こえるから、出来るだけ先に予測して、起きそうなことで患者様が不安にならないようにお話するべきである」と教えられました。忙しい日常の診療ですが、その教えを守り説明には時間を割いています。そのことが患者様との信頼関係を築く大きな要因になっています。

2016年4月 5日
海外在住の日本人の患者様が多数いらっしゃいます。

森嶋歯科医院には、海外在住の日本人の患者様が多数いらっしゃいます。医療費が高い・言葉が通じない・技術的に不安がある等の理由です。

治療費に関して、諸外国と比較してみましょう。

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アメリカの専門医の治療費を100とした場合。

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アメリカの一般医の治療費:77.2%

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日本の自費治療費:70%

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スウェーデンの治療費:47.1%

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日本の保険治療の治療費:8%

大学病院を辞めた時、アメリカで口腔外科の専門医にならないかと誘った米国人の歯科医に抜歯1本10万円と言われた時は驚きましたが、同じ治療をしても日本の保険治療の場合、アメリカ専門医の10分の1以下、スウェーデンの6分の1以下です。アメリカやスウェーデンのような高度な治療をしようとした場合、日本で保険内では厳しいというのが現状です。

森嶋歯科医院は保険診療機関ですので、その使命感で保険内の治療でもできるだけ良い治療をしようと頑張っております。

2016年3月29日
歯が原因じゃなくても歯が痛くなる???

歯が原因じゃなくても歯が痛くなるものを、非歯原性疼痛と言います。
ここに代表的なものを列記します。

・上顎洞炎

頬部から眼窩下部全体に圧迫感を伴う鈍痛があり、上顎小臼歯部から大臼歯部にかけて鈍痛を訴える。多数歯に軽度の打診痛が認められるが、患歯を特定する歯科的異常所見は認められない。

「最近、風邪を引いた。」「鼻水が出る。鼻がつまる。」
「頭を下に向けると痛みが悪化する。」「上あごを押すと痛む」「歯を叩くとひびく」

1. 鈍痛、うずくなどの痛みが上顎臼歯部の数歯に生じる。

2. 鼻粘膜は非常に敏感で炎症や刺激により、鈍い灼熱痛を引き起こす。

3. 数歯に打診痛を生じる。

4. 上顎臼歯に直接波及して歯根膜炎を引き起こすこともある。

5. 両側もしくは片側。

6. 眼窩下部に圧迫感、圧痛を感じる。

7. 頭を下に向けると疼痛が増強される。

8. 当該上顎同前壁を圧迫すると痛みがある。

9. 上顎洞炎、上部呼吸器感染の既往がある。

10. 鼻症状(鼻水、鼻づまり)を伴う。

・ニューロパシックペイン(神経因性歯痛)

上顎犬歯、小臼歯部の1歯に持続性の鈍痛を訴えるが歯科的異常所見は認められない。 打診痛は認められず、冷水痛、温水痛、咬合時痛は認められない。疼痛は1日中ほぼ一定で不変に存在する。食事中や夜間就寝時には気にならない。

1. 痛みは歯や歯の周り(通常、上顎犬歯、小臼歯)に感じる。

2. 歯肉、粘膜が過敏化(アロディニア)軽く触ってもかなり痛む。

3. 疼痛は持続性で、灼熱痛である。

4. 疼痛は一日中ほぼ一定で不変に存在する。
 食事中や夜間就寝時には気にならない。

5. 疼痛は4ヶ月以上持続する。

6. さまざまな神経トリガーポイントがある。

7. 三叉神経痛

o ・片側性で、強く、刺すような痛みで、ショック的で発作性である。

o ・比較的弱い刺激をトリガーポイントに加えると誘発される。

o ・トリガーポイントへの麻酔で疼痛発作を抑えられる。

8. 舌咽神経痛

9. 1次求心線維の部分的損傷による痛覚過敏、灼熱痛。

10. 外傷性神経痛:根管治療後疼痛⇒全体の5%。インプラント後疼痛⇒全体の17%。

・歯髄神経を切断、障害後の痛み。

抜髄や抜歯後いつまで経ってもジーンとした痛みが消えない⇒幻歯痛 この際、打診により痛みは増強されない。

・CRPS(Complex regional pain syndrome)

度重なる神経障害処置は、知覚神経の伝達異常を発生させ、悪化させる。 すなわち神経因性疼痛を生み、増悪させる。さらにそれと同時に、交感神経系が深く関与した血流異常、浮腫、粘膜異常、骨代謝異常などの組織の異栄養が生じる病態が発生する。

・筋・筋膜性歯痛(筋トリガーポイントによる歯痛)

上顎臼歯部に持続性の鈍痛を訴える。患歯は特定できず、打診痛、冷水痛、温水痛、咬合時痛等も認められない。疼痛は1日中あるが、食事中や夜間就寝時には気にならない。食事の後に悪化する。他に歯科的異常所見は認められない。

1. 非拍動性の持続性鈍痛

2. 患歯の特定が困難

3. 当該筋の活動(咀嚼、噛締め等)によって疼痛が増強される。肩こり、
 頭痛を伴うことがある。

4. 当該筋の麻酔、スプレー&ストレッチによって歯痛が減少する。

5. 食事の後に悪化する。

6. 側頭筋のトリガーポイント
 前方部(こめかみ)⇒上顎前歯部 中心部⇒上顎34部
 後方部(耳斜め前)⇒上顎大臼歯部

7. 咬筋部のトリガーポイント
 上部⇒上顎大臼歯部 下部⇒下顎大臼歯部
 下顎角部⇒こめかみ、眼窩上部、下顎骨体。

・神経血管性頭痛による歯痛(偏頭痛、群発頭痛、緊張型頭痛。)

上顎臼歯部に突然、拍動性の激痛が生じる。歯痛に続いて、頭痛が起こる。頭痛は拍動性であったり、激烈であったりする。数十分から数時間続き、その間は食事もできないほどである。
しかし、頭痛の消失とともに歯痛も完全に消失し、その後の打診痛、冷水痛、温水痛、咬合痛等も認められない。その他、歯科的異常所見はない。

1. 疼痛は突発的に現れ、拍動性で、変化しやすく、歯髄炎に似ている。

2. 頭痛を伴うか、既往がある。

3. 毎月数回生じたり、何ヶ月、何年の単位で痛みが鎮静したり増強したりする。

4. 歯痛(大臼歯)の後に頭痛が続く。

5. 偏頭痛

o ・60%は片側性。残り40%は両側性。女性に多い。

o ・拍動性の強い痛み。体動により悪化する。日常生活を営めない。

o ・持続時間は4~72時間。

o ・光・音過敏が起こる。

o ・悪心・嘔吐が起こる。(他の頭痛との鑑別に重要)

o ・閃輝暗点などの視覚前兆をともなう場合もある。

o ・家族歴多い。

o ・発作中、暗い静かな場所で寝込む。

「顎が痛んでいる間は、頭にも規則的に石で叩かれているような痛みがある。」
「吐き気がする。」「明るいところやうるさいところで痛くなる。」
「体を動かすと痛い。」

・群発頭痛

上顎臼歯部に持続性の鈍痛を訴える。患歯は特定できず、打診痛、冷水痛、温水痛、咬合時痛等も認められない。疼痛は1日中あるが、食事中や夜間就寝時には気にならない。食事の後に悪化する。他に歯科的異常所見は認められない。

· ・上顎最後臼歯部の激痛を主訴とする場合が多い。

· ・片側性。

· ・第2大臼歯を虫歯にしてしまう。

· ・男性に多い。5~7:1

· ・20~40代で初発

· ・群発期と寛解期がある。(1~2年ごとに群発期がある)

· ・眼窩を中心に、上顎臼歯部および側頭部。

· ・焼け火箸を突っ込まれるような最大級の激痛

· ・発作中、じっとしていられずに歩き回る、床を転げ回る。

· ・患側に自律神経反応を伴う。流涙、鼻閉など

· ・睡眠中、疼痛発作で覚醒する。

· ・飲酒で必発!

· ・同じ周期、同じ季節、同じ時間に発症。

「O年ごとに痛む。」「治療しても変わらす、激しい痛みが続く。」
「痛くて眠れない。夜、痛くて目を覚ます。」「酒を飲むと痛くなる」
「痛い側に、汗、涙、鼻水がでる。」

緊張型頭痛

· ・ストレスに伴い反復発作性頭痛が発現。

· ・抑うつ、不安がよく見られる。

· ・軽度の光・音過敏症がある。

· ・頭痛が30分~7日間続く。

· ・頭痛は鈍く、持続性であるが、強度は日内変動する。

· ・圧迫あるいは締め付けられるような痛みと表現される。

· ・頭部周囲に両側性に存在

· ・頭痛は運動や飲酒で憎悪しない。

· ・夜間のかみしめ、片側咀嚼、全身的緊張による筋緊張による疼痛。

・頸性歯痛(頸神経の障害による歯痛)

1. 頚椎疾患が原因で口腔顔面領域に関連痛が誘発される。

2. 患者は、頸肩部の疼痛を単に肩こりと訴える場合が多い。

3. 頸部筋肉が原因のものと、ヘルニア、外傷などによる頸部神経の圧迫により起こる。

・心臓性歯痛(狭心症、心筋梗塞)

1. 胸部痛、左腕、左頸部痛が生じるとともに、左側の歯痛や顎痛が生じる。

2. 18%の患者さんは、歯痛、顎痛だけを感じる。

3. ストレスや過剰な運動で痛みが悪化する。

・ウィルス性疾患による歯痛(帯状疱疹)

1. 三叉神経第一枝か、目の周りに出現する。下顎は5%程度。

2. 初めは咬合痛などが存在するが3~4日待つと、神経部位に水疱が現れる。

・非定型歯痛(原因不明の歯痛)

1. 最初の頃は三叉神経痛と似た、鋭い電撃痛のような痛みとして現れるが、時間の経過とともに、鈍い四方に広がるような痛みに変わり、患者は痛む歯を特定できなくなる。

2. トリガーポイントはない。

3. 局所麻酔で完全に除痛できない。

4. 幻肢痛と似ている。

心因性歯痛(疼痛障害としての歯痛、虚言癖、精神病)

5. 上記の診断以外のもの。

6. 多数歯がしばしば痛みの部位と特徴を変えると訴える。

7. 通常の疼痛特徴とかけはなれている。

8. 歯科治療に反応しなかったり、予測できない反応がある。

9. 患者は慢性疼痛行動を持っている。

2016年3月19日
歯性上顎洞炎とは・・・・

上顎の奥歯のすぐ上にある空洞を上顎洞といいます。 その上顎洞に炎症が起きたのが上顎洞炎です。鼻性あるいは血行性の上顎洞炎に対して、根っこの先の病巣が原因の上顎洞炎を歯性上顎洞炎といいます。上顎洞炎の10~30%を占めます。
上顎第二小臼歯、第一大臼歯、第二大臼歯の歯根と上顎洞が近接しているため、原因歯となりやすいです。

普通の上顎洞炎は、抗生物質の投与で完治するのですが、歯性上顎洞炎はその原因となっている神経のない歯の治療をしないと治りません。片方の鼻の穴からの鼻水がずっと止まらない、上顎に痛い歯があるなどの場合には、歯医者さんに診てもらった方が良いかもしれません。

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