大田区 上池台 歯科 歯医者 森嶋歯科医院

● 2008年2月のブログ一覧

2008年2月28日
【院長ブログ】歯をできるだけ残す治療の価値

おはようございます、Dr.森嶋です。

今回は、入れ歯をやめてインプラントを利用して固定式のブリッジを希望される患者様とお話しした時に感じたことです。

私は、できるだけ歯を残す治療に高い価値を置いて診療しています。歯をできるだけ残す治療の価値は、年を取ること(老化現象)に心理的ブレーキを掛けることです。老人の方で自分の歯がある方は、入れ歯の方に比較して若々しいです。

あるテレビコマーシャルで中年男性が、「おじさん」であることを強調していました。彼は前歯が3本無くて少し禿げていました。「おじさん=老化」であるイメージを心理的に強調するには、前歯が無いことです。

行動科学的に考えますと鏡を見て自分の前歯が無い姿を見続ける行為は、「自分も老いたな」と自己暗示していることになります。「自分も老いたな」と思った人の行動は、まだ若いと思っている人に比べて、全て老人的になってきます。つまり前歯が欠けてくると、精神的に老化現象を加速します。

 森嶋歯科医院で、入れ歯をやめてブリッジにした方と前歯を綺麗な色に変えた方が若やぐ姿に感動させられます。その時は、そこしでも患者様のお役に立てたと実感でき嬉しいです。

 

 

                                                                                                                                                                    

2008年2月24日
【院長ブログ】過換気症候群

おはようございます、Dr.森嶋です。

今回は過換気症候群に関して書かせていただきます。

嘔吐反射が酷くて絶望感に悩まされている女性の方が、口コミ

 

http://www.qlife.jp/hospital_detail.php?hid=985622

 

を見て家族の方に付き添われて来院されました。以前麻酔時にショック症状が出たそうで、インプラントは無理とのことでした。麻酔薬のショックテストをしてみましたが問題はありませんでした。御話を聞いていましたら、過換気症候群と思われました。

過換気症候群は、精神的な不安によって過呼吸になり、その結果、手足や唇の痺れや動悸、目眩等の症状が引き起こされる心身症の一つです。歯科治療に対する恐怖から患者様が緊張すると過換気症候群は起こりますので、リラックスできれば問題はありません。以前の治療時に、インプラント手術に関して随分大掛かりな治療内容をお聞きしたらしく緊張したとのことです。

行動科学の技法を使いますと患者様をリラックスすることは簡単です。この技法でインプラント手術も短時間に行え、患者様もご家族も喜ばれました。このリラクゼーション法を学んだ時は、歯科医療での応用を思いつきませんでしたが、今は患者様のために非常に役に立っています。

2008年2月21日
【院長ブログ】ドーソン法

私は、ドーソン法を用いて咬合調性をして、噛み合せのバランスを回復しています。ドーソン法とは、「顎が顎関節にしっかりと左右均等に納まっている状態を噛みあわせの基準点(中心位)として、噛みあわせの調整をする。」方法です。

 

川村泰雄先生は、「アメリカでは、 日常的な治療においても定着しているスタン ダードな噛み合わせ理論」とお話でした。 しかし、私は口腔外科が専門ですので、補綴処置である噛みあわせに関しては 実際の所はわかりません。

ドーソン法での治療自体には、噛み合せのバランスを良くするために問題はありません。しかし、全ての患者様が噛み合せの調整を行えば顎関節症が良くなるわけではありません。なぜならば、全身的要因(背骨の湾曲・腰痛などによる全身の歪み)、精神的要因(ストレスによる歯軋り・くいしばり)、社会的要因(長時間椅子に座りことによる筋肉力の低下・悪い姿勢による仕事)が、顎関節に悪影響を与えているためと考えています。

顎関節症を訴えて来院される患者様は、女性方が大半です。これは女性の方が、骨格・筋肉系が華奢なために、歪みやすく自己修復しづらいことと、ホルモンバランスなど繊細に体感が反応するためだと思われます。

 

噛み合せの調整は、熟練を要します。森嶋歯科医院では、症状があり診療を希望する方に限りまして、充分に説明した上、了承していただいて徐々に、少しづつ治療しています。  顎関節症は完治しづらく気長に経過を診ながら治療する必要があるからです。

 

2008年2月18日
【院長ブログ】歯周外科手術

 おはようございます、Dr.森嶋です。今回は、歯周外科手術に関して書かせていただきます。私は口腔外科が専門ですので、外科領域である歯周外科にも大学院時代から関心があり、積極的に手術した時期がありました。

私は、歯周外科手術に関しまして大掛りな処置(多数歯の周辺歯肉を手術すること)に否定的見解を持っています。

 「歯周外科手術」は、歯肉剥離掻爬手術・新付着手術などいろいろな術式があります。手術をすることによって歯周ポケットは消え、歯を支えている骨や歯肉が健康な状態に改善していくと言われています。進行した歯周病では、歯周ポケットが深く、奥のほうにプラークや歯石が付着しています。通常の器具ではそれらを取り除くことができません。そこで歯肉を切開し、奥に付着しているプラークや歯石、また炎症をおこしている組織を徹底的に取り除いたあと、歯肉を元の位置に戻して縫い合わせます。手術後は、傷口を特殊なパックで覆って保護します。これらの手術は、非常に複雑で傷口が大きいために痛みがあります。

森嶋歯科医院では「歯周外科手術」を行わずに、歯周ポケットを浅くする「減張切開」だけを行って好成績をあげています。この処置ですと傷口が小さく痛みがほとんどありません。無痛治療とは、治療中だけではなく治療後の痛みが少ない処置も含めるものだと考えています。

2008年2月15日
【院長ブログ】支援ネットワーク

おはようございます。Dr.森嶋です。

今回は10年間、保健医療行動科学会で演題発表してきました研究成果の内、支援ネットワークに関しまして書かせていただきます。

 

一般に、個人がもっている社会関係網を社会ネットワークといいます。その社会関係網のなかで行われる相互作用が“人に対する支援”という性格をもつと認められるものが“支援ネットワーク”です。支援ネットワークスラ色6は手段的支援ネットワークと情緒的支援ネットワークに分けられます。

右の図は、患者様の社会関係網のうち患者様に対する支援という性格をもつネットワーク図です。行動科学学会で医療における支援ネットワークの重要性を症例報告しました時のものです。医療チームだけが、患者様を支えているんではありません。患者様は、社会、家族・友人、心理・宗教チームにも支えられている存在です。

 

御子息が、顎関節症で苦しんでいるお母様を何とか助けようとネットで調べて高崎からいらした患者様がいます。

顎関節症が治癒された時に「良かったね」と一番喜んでくださったのが御主人だそうです。本当に温かいご家庭・家族(支援ネットワーク)をお持ちです。これが患者様を癒しました。

支援ネットワークが弱体化した患者様は、なかなか癒されません。このことからも医療者は、患者様の肉体・精神のみならず社会環境にも配慮すべきだと思います。


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